国内販売で苦戦が続く三菱自動車がまた大きな失点だ。三菱自は3月27日、2013年1月に発売したプラグインハイブリッド車(PHV)「アウトランダーPHEV」のリチウムイオン電池の一部が熱で溶ける不具合が発生したことを発表した。不具合が発覚したのは3月21日。神奈川県内の販売店で、登録前の在庫車両を、納車準備のため満充電にして1日放置した後、移動させようとした。その際に異臭が発生、車両を確認した結果、駆動用電池パックの一部に溶けて損傷した跡が見つかった。PHVは家庭用電源で充電することができるハイブリッド車(HV)。エンジンとモーターの併用だけでなく、電池によるモーターのみでも走行できる。HVよりさらに燃費が優れ、電気自動車(EV)のような電池切れの心配もない。同じ27日に三菱自は、3月18日に水島製作所(岡山県倉敷市)で検査のため充電中だったEV用のリチウムイオン電池パックが異常過熱し、火災が発生していたことも明らかにした。相次いで発生した電池の不具合に共通するのは、いずれも電池の製造元がリチウムエナジージャパン(LEJ)という点だ。同社は電池大手のGSユアサの子会社で三菱商事、三菱自も出資する合弁会社である。三菱自では、LEJが12年12月に滋賀県栗東工場で生産効率化を目的に新ラインを稼働し、それに伴って生産工程を変更したことで、何らかの不具合が発生した可能性が高いとみている。詳細な原因については現在調査中としながらも、「1~2週間以内には判明するだろう」(中尾龍吾取締役)と短期間での原因究明が可能との見通しを示した。LEJも「現在、三菱自と共同で調査しており、早期の原因解明に努めている」と言う。今回の事態を受け、三菱自は、東芝製の電池を使用するEVを除き、すべてのEV、PHVの生産、出荷を停止。既存のPHVユーザーには充電器やエンジンによる充電を行わないように呼びかけるなど、販売店は対応に追われている。
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